UMLはデファクト。UMLを覚えて、使って、どう使うのっていうところまで覚えてもらうと、より上流に行ける。
株式会社テクノロジックアート 代表取締役 長瀬 嘉秀氏
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Profile Yoshihide Nagase 朝日新聞社の電子計算室で書籍の販売システムに従事したのち、コンサルタントとして独立。OSF(Open Software Foundation)の外部コンサルタントをはじめ様々な委員会・団体のプロジェクトに関わる。翻訳、執筆者として著書多数。現在、テクノロジックアートは、コンサルタントからモデリング、製品開発まで幅広く事業を展開する一方、J2ザスパ草津のスポンサーでもある。
―UMLに着目された理由は何ですか 以前から開発方法論をずっとやっていましたので。その時は構造化手法と言っていました。OSFの前ですが、Cadre社というベンダーのCASEツールのコンサルをやっていました。
―長瀬さんは日本内外にたいへん幅広い人脈をお持ちです。 基本的には翻訳が多いというところですね。あとは海外のコンファレンスに行ったり、発表したり、プログラム委員をしたりですね。コミュニティに行って、見てるだけじゃなくて、中に入って一緒につくることで、広がってきているというところでしょうか。
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UMLは安定期 もう一度ブームを |
―UMLのコミュニティは日本では弱いと思いませんか。 UMLも5、6年前は盛り上がっていました。私はコミュニティをつくったり勉強会を開いたりしていましたけど、常に4、50人は集まっていました。メーリングリストレベルのコミュニティだと800人くらいはいました。UMLに関してはもう定着したということだと思います。ただUMLを知っているというのと、試験を受けよう、資格を取ろうっていうのがまだ結びついていないと思います。UMLとオブジェクト指向は、安定したというか盛り上がりに欠ける状況なので、もう一回盛り上げるような仕掛けをしていきたいですね。
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UMLは標準化の方向 開発プロセスは混沌 |
―今後のソフトウエアの開発は、どんな方向に進むと思っていらっしゃいますか。
UMLは当然デファクトだし、さらにISOが標準化すればJISになって正真正銘の標準になる。みんなが使うのは間違いないというところだと思います。あとは、UMLに近いところで、OMG関係だとBPMN。方向性としては、UMLは機能ベースの分析や設計に使われ、プロセスベースのものはBPMNを使ってやる。両方ともOMGがやっているので、バックエンドは同じ。で、そこにインフラの技術としてはSOAとかそういうのが普及してくると思いますね。
―日本の大手SI企業の場合、それぞれ固有の開発プロセスでやっているイメージが強いのですが、これは標準化する方向に進みますか。 多分統一はしていかないでしょう。強い開発プロセスが今はもうなくなっているので。昔はウォーターフォールの一通りのやり方でシステムをつくることができたのですが、技術が多様化してきたので、やっぱり1個のやり方だけじゃうまくいかない。プロセスをいっぱい用意しておいて、特色に合わせてプロセスを変えていくことが必要になります。ただ、共通なものはあります。UMLやSOAやアーキテクチャです。共通なものはあるけど、それをどういうふうに使うかというのは色々な種類があるということです。オフショアの巨大なプロジェクトだったらウォーターフォールでもいいし、Web系で早くお客さんに見せなきゃいけないときはアジャイルプロセスを使わなきゃいけない。やり方がいろいろあるということだと思います。 UMLも、表記としては、UML2.0で標準になって、この記号を使いましょうというところはみんな一致すると思いますが、じゃ、どう使おうという開発方法論だとかプロセスについては確定していない。知っている人はさっと組み合わせてやりますが、知らないで初めて勉強する人たちは困ります
―日本では、何をやったらいいかわからないときに指導を受けるメンターやコンサルに位置する人間が非常に少ないようです。このような人々を増やすにはどうしたらよいでしょうか。 お客さんと接するのはまずベンダーさんです。お客さんがUMLで何かやりたいと言ったときに、わからないので提案できない、そうするとお客さんがやめてしまうといケースも多いと思います。まずはベンダーさんの中にそういう人員を、できるだけ数多く、配置することが必要だと思います。
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スポーツはチームの協調が大事 システム開発と基本的には同じ |
―ところで、ザスパ草津のスポンサーになったのはどうしてですか(笑)。 社員のモーチベーションを高めようと。自分自身サッカーが好きですので、東京から近郊で、なおかつ社員旅行にも行けそうな場所で、温泉があって、手ごろなスポンサー枠があるとか、そういうのを含めて決めました。こないだうちのマーケティングの荒木と植木監督に会ったら、時間があれば講演会に来てくれると言っていました。グループワークをどうするかとか、そういう話をエンジニアの人たちにしてもらえたらいいなと思っています。
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UMLとアジャイルでワールドワイドな企業へ |
―今後の方向性について教えてください。 日本だけじゃなくワールドワイドに仕事をしていきたいと思っています。現在もアメリカ、ドイツにパートナー企業がありますが、中国も含めてもっと提携先を増やしていきたい。技術的にはUMLとか、アジャイルプロセスとか、アジャイルに付随するような開発。方法論やツールを駆使してやっていきたいですね。
―これからガンガンやっていこうとする若手に対してアドバイスがありましたらお願いします。
UMLは「モデル駆動型」ですから、モデリングしてよく設計してからプログラムを起こします。一番重要で頭を使うのがモデリングです。モデリングはノウハウその他、色々なものが凝縮されているところなので、それができるようになるとすごくいい。プログラムをつくる実装フェーズはオフショアで、中国でやれることが多くなってくるので、国際的な分業体制の上でも非常にいいと思います。今、プログラムに近いところの設計をやっている人たちは、ぜひUMLを覚えて、さらにUMLを使って、どう使うのっていうところまで覚えてもらうと、よりレベルの高い仕事ができるので、是非それを目指してほしいですね。今までは人から聞いてノウハウを得ていたのが、UMLのモデルを見れば、それでモデルの中にノウハウが詰まっています。上流の設計のノウハウを技術者がためていくというのは非常に重要だと思います。
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